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そこで、夫婦2人の生活空間を考え合わせて、50平方メートルとする。
これに家族がひとり増えるごとに10平方メートルを加え、全体の2割程度を通路や収納部分にあてるのである。
この計算でいくと、4人家族に必要なスペースは84平方メートル(約25坪)となる。
ただし、年齢に応じて収納スペースが広くなることを考えに入れていないので、すこし余裕をみると、90~100平方メートルぐらいになるだろうか。
もちろん、これらはあくまで目安であって、公式というほどのものではない。
その家族の生活様式や、家族の希望に左右されるのは当然である。
肝心なのは、本当に必要なスペース、あるといいスペース、あってもなくてもよいスペースをはっきり見きわめることである。
また、家事労働の面から、主婦がひとりで毎日掃除のできる面積は最大でおよそ50平方メートルであることも忘れてはならない。
さらに床の面積だけではなくて、天井までの高さも重要な要素である。
いくら家賃が天井知らずだからといって、軒高10メートル制限の住居専用地域に4階建てを押し込んで床面積を増やすセコいマンション業者もいる。
これが本当のマイナスーシーリングという説もある。
駄洒落に説明は不要かも知れぬが、シーリングというのは天井のこと。
居間は、いうまでもなく、家族の憩いの場であり、コミュニケーションの場である。
かつての日本の住宅には、食事室にもなれば団らん室にもなるし、寝室にもなる、茶の間という便利な部屋があったことはすでに述べた。
主婦はそこでつくろいものもするし、家計簿もつける。
子どもの遊び場でもあり、客間にもなるという、いわば自由自在な部屋であった。
いずれも、そこには「生活する」という意味の言葉が使われている。
しかし日本語で居間というのは、居るだけの部屋で、明治以降に生まれた言葉のせいか、どうにも生活のにおいがしてこない。
その意味では、茶の間のほうが、リビングルームのニュアンスに近いのではないだろうか。
ところが、家族一人ひとりのプライバシーを重んじ、子どもが自分の部屋をもつようになると、コミュニケーション・スペースの必要が叫ばれるようになった。
いくら個人の意思なり自由が尊重されなくてはならないといっても、同じ屋根の下で各人バラバラの生活をしていたのでは下宿屋同然であると気づいたのであろう。
居間はそうした最近再評価されだしたコミュニケーションのためのスペースでもあるわけである。
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